大罪の魔術を極めた辺境領主の息子、何故か帰ってくれない聖女と共に王立魔法学園に入学する

11月 22, 2020

掲載サイト:カクヨム 作者 楓原 こうた

ストーリー紹介ここから~

「なぁ、聖女様? いつになったら帰るの?」
「ふぇ? 私はユリスがいる限り帰りませんよ?」
魔法という物が世界に浸透しているこの世界。
それなのに、魔法が使えず普通な生活を送っていた少年がいた。
名をユリス・アンダーブルクという。
成人したての彼は辺境領主の一人息子であり、いづれ領地を継ぐ者である。
魔法の才は全くないが、それでも貴族として恥じないような生活を送っていた。
……それでも、魔法が使えない少年にとって、この世界は息苦しい。
故に彼は考えた。
「魔法が使えなくても、別の物を使えるようになればいいんじゃね?」
そして、彼は編み出す。
体内の魔力を使い世界に干渉する魔法とは違い、空気中にある魔力を使い世界に干渉するーーーー魔術を。
更に、彼は七つの大罪ーーーー傲慢、強欲、嫉妬、色欲、憤怒、暴食、怠惰の名に関する魔術を極めることが出来た。
しかし、それは幼少期の話。
今となってはーーーー
「ユリス、起きてください! 朝ですよ、朝なんですよ!」
「……後4時間寝かせてくれ」
「4時間は寝過ぎですよ!?」
こうして、普通の日常を送るようになった。
しかし、普通とは程遠い。貴族ではあるが、この日常は些かおかしいのだ。
「セシリア……聖女なのに、ここにいていいわけ?」
「いいんです! 私はユリスと一緒にいたいのですから!」
世界に平和と恩恵をもたらす女神。
それに仕える教会の、最高クラスの聖職者ーーーー聖女。
その国に一人いれば安泰だと言われる存在の彼女が、何故かこんな辺境の地にいる。
端から見れば異様な光景。周りの貴族も黙っちゃいない。
そんなユリスとセシリアに、辺境領主である父親から、ある日こう言われた。
「お前達、これから魔法学院に通いなさい」
「……俺、魔法使えないのに?」
これは魔法が使えないのに、魔法学園に入学させられたユリスと、聖職者最高峰の聖女であるセシリアが、学園で色んな出来事に巻き込まれていく物語!

「魔法が強い? ……それは傲慢じゃないか?」

~ストーリー紹介ここまで

この作品を簡単に言い表すのなら中二病全開のスタイリッシュバトル・ラブコメ風味といった感じでしょうか。

七つの大罪をもとにした魔術は中二病でありながらもスタイリッシュで本当にカッコいい!

語彙力が乏しいので以下抜粋させていただきます。

ここから~

「その速さ! 力! 技術! 地位! 才能! 経験! 全てが妬ましいッ!!! 俺には持ち合わせていないその実力が羨ましいッ!!!」

 ユリスは、憎悪溢れるその瞳でカエサルを捉える。

「お、お前は何を言って……?」

 カエサルはユリスの豹変ぶりに戸惑ってしまう。

 壊れてしまったのか、やりすぎてしまったのかと、先ほどの昂っていた感情が消え、不安に駆られる。

「その力が欲しいッ! 貴様のその全てを、俺は欲するッ! だから————」

 ユリスは、剣を構え————傲慢スペルディアを発動せず、カエサルに向かって突進していく。

 その速さは、バーンとの戦いで見せたカエサルと同等。

「なッ!?」

「我が嫉妬インヴィディア————その力、貰うぞ?」

 ユリスは、嫉妬の魔術を行使した。

~ここまで

とこういう風に通常の無双ものとは違ったカッコいいバトルが展開されていきます。

能力だけ考えるとほぼ無敵の主人公ですが、その能力それぞれに制約があります。

例えば傲慢であるならば、相手が自分を見下してくれないと使えない

嫉妬であるならば、相手のことを心底妬ましく思わないと使えないという風に

魔法が使えないことで無能扱いされる主人公が、大罪の魔術を使って周りを見返すざまぁ展開も爽快です!

ラブコメに定評がある作者さんので日常回も楽しく読めるのも良い。

良かった点

・七つの大罪を用いたスタイリッシュなバトル

・安定したラブコメ要素

悪かった点

・無能設定が活かされてない(魔法科高校の劣等生みたい)

・最初の勢いはよかったが、テンプレに落ちつつある

おすすめ度 ★★★★☆

これからの展開は作者の力量にかかっています。

このままあっさり終わらせるのか?(同作者さんのアカデミア・ゲーム〜想い人に好かれる為、少年は「頭の良さ」が求められる都市学園を成り上がる~のように)

テンプレのままだらだら続くのか?それとも予想外の展開で作品を盛り上げていけるのか?

どちらにせよ、今のところ面白いのは間違いないので読んでみても損はない作品です。

書籍化決定してます!

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