俺は全てを【パリイ】する 〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜

11月 21, 2020

掲載サイト:小説家になろう 作者:鍋敷

物語導入部~

其れは、【パリイ】を極めし者の物語────。

「全てにおいて、一切の才能がない」

十二歳でそう判定された才能なしの少年、ノールは一人、生まれ育った山に籠り鍛錬することを決意する。
努力すれば、いつか自分だって。
幼い頃に聞いた冒険譚の主人公のようにだってなれるはず。
そんな希望を胸に秘め、ただ一つ身につけた剣技【パリイ】でひたすら目の前の木剣を弾き続けた。

そして、十数年の月日が流れ────。

「パリイ」

やがて、剣を振るわずして千の木剣を弾けるようになった男は思う。
いくら努力しても、望んだ結果は得られなかった。
そろそろ自分も夢から醒める頃合いなのかもしれない。
それでも、幼い頃に思い描いた夢を捨てられず、男は再び街へと向かった──。

◇◇◇

これは、いつのまにか世界最強クラスの力を手にしているのに、一切気がつかないまま強敵を打ち倒していく男の英雄譚である。

~ここまで

ノール

本作主人公

すべてにおいて一切の才能がないと言われながらも、愚直に規格外の努力を続けていた主人公

いつの間にか全方面において規格外の才能を持っていた。

自己評価が低く、常に逆に勘違いを続けている。

人の名前を覚えない。

リンネブルグ王女

クレイス王国王女。通称”リーン”

六系統の王都訓練所を全て歴代最高の成績で卒業し、たった14歳で【銀級】ランクまで上り詰めた才媛

ノールを師匠と慕い、神聖視している。

イネス

クレイス家直属の戦士兵団に所属し、副団長

【六聖】全てをして「絶対に敵に回したくない」と言わしめた、クレイス王国最強の『盾』にして──最強の『剣』。

槍聖ギルバート

【剣聖】と並ぶ称号、【槍聖】を与えられ、王国最強の一角

必殺技は「竜滅極閃衝」

ノールにいつも名前を間違われる。

レイン

クレイス王国王子

常に周りを気遣う苦労人

王国の頭脳。策略家。

ロロ

魔族の少年

王国に混乱をもたらすために黒死竜を伴ってきた。

元々奴隷のような扱いを受けており、主人公に救われることで生きる気力を得る。

教皇アスティラ

大陸中に拠点を擁するミスラ教会を取り纏める神聖ミスラ教国に於いて、象徴としても、また権威としても揺るぎない頂点に君臨する人物。

ティレンス皇子

教皇アスティラの後代────『魂継の神子』。

リンネブルグ王女を婚約者と言ってはばからない

【六聖】

【剣聖】シグ。

【盾聖】ダンダルグ。

【弓聖】ミアンヌ。

【隠聖】カルー。

【魔聖】オーケン。

【癒聖】セイン。

登場人物

なろうでも人気上位に位置する勘違い無双ものの一つ。

この作品の変わったところは主人公の得意技があくまでもパリィ受け流しにあることです。

よくある無双ものでは魔法も剣も何もかもが規格外というのが多いのですが、パリィを主軸にしながらの奇想天外な無双を演出していく様は新鮮で面白い。

主人公の勘違いぶりも面白く、常識がないためミノタウロスをただの牛ゴブリンエンペラーはただのゴブリン黒死竜はただのカエルの魔物という風に常に逆に勘違いしていくところです。

自分語彙力がないので一部抜粋させていただきます。

「あ、あれは……ゴブリン──────ッ!!」

 リーンはその巨体を見上げ、驚愕の表情でそう言った。

「──そうか、あれがゴブリンか……」

 ……意外だった。

 想像していたよりも、ずっと大きい。

 見るのと聞くのとでは大違い、とはよく言ったものだ。

 俺はてっきり、最弱の魔物と呼ばれるぐらいだから、もっと小さい魔物だとばかり思っていた。

 だが、聞いた話とは一致する。

 緑色の肌を持ち、人のように二足歩行をし、眼光は獣のように鋭い。

 そして、奴らは道具を使うという。

 今、あのゴブリンは片手で大木を引き抜いている。

 それをまさに、棍棒のように使おうというのだろう。

「恐ろしいな。知能を持った、魔物か──」

 ゴブリンの知能は低いという。

 だが、人間と比べての話だ。

 知恵が無いわけではない。

 むしろ、他の魔物よりも知能が高いこともあるとも聞く。

 あの巨体で、なおかつ知性を持つ魔物──。

 ──あれが世の冒険者にとっては雑魚扱いだというのだから、とても信じられない。

 だが、目の前にあるものが現実なのだ。

 どう足掻いても、受け入れざるを得ない。

 流石に、たじろぐ。

 俺があれだけ倒すのに苦労した街中の牛よりも、はるかに大きい。

 リーンの表情も強張っている。

 無理もない。

 彼女は知識もあり、才能に恵まれてはいるが実戦経験はきっと少ない筈だ。

「──臆するな、相手はただの……ゴブリンだ」

 俺は自分にも言い聞かせるように、リーンに声をかける。

 普通の冒険者はこれを狩って、初めて一人前の入口に辿り着く──

 そんな初心者の登竜門のような魔物だと聞く。

 だが、俺にとっては──

 そびえ立つ、乗り越え困難な巨大な壁のように見える。

 最弱のモンスターとして名高い、緑色の食人鬼──ゴブリン。

 最弱レベルの魔物といえど、俺のような駆け出し未満の人間にとっては、とても侮れない強敵だ。

 だが、こいつを倒すことによって、きっと俺は『冒険者』の夢への第一歩を踏み出すことができるのだろう。

 きっと、倒せる筈だ。

 俺だけならともかく、リーンと一緒なら。

ゴブリン?登場

こちらゴブリンエンペラーの登場シーンになりますが、終始こんな調子で真面目に勘違いをしていく主人公と周りの勘違いの連続で物語は語られていきます。

勘違い系の無双ものはよくあり、「俺またなんかやっちゃいました?」みたいな主人公に一般常識がなくやらかしていく様は、もはやテンプレート、ご都合主義の茶番と感じる作品が多いです。

この作品では主人公が冒険者としてまともに働けていないから冒険者としての知識がない。(まともなスキルがないため一般の冒険者として登録できないため、現時点では雑用くらいしかできない

その心情をひどくまじめにじっくりと描いているため、妙に説得力を感じます。(さすがに自分の強さに気づかないのはあり得ないだろうと思いますが、他の作品に比べれば100倍マシで新鮮味がありました。また主人公が人の名前をロクに覚えられないなどのポンコツぶりも説得材料の一つになるでしょうか)

また、こういったコメディ要素に気を取られがちですが、この作品実は王道中の王道

勘違い要素を抜きにしても、面白い作品に仕上がっています。

テンポよく進んでいく展開も小気味良く、爽快感があります。

現在物語は佳境といったところでますます目を離せない作品です!

良かった点

真面目に勘違いをし続ける主人公の心理描写

王道で起伏に富んだストーリー

悪かった点

更新頻度が遅いこと

おすすめ度 ★★★★★

この作品、更新頻度が遅いことを除けば文句なしのお勧め作品です。

しっかりとした王道作品でもあるからこそ、更新に時間がかかるのもうなずけるので是非読んでください。

なろうで読む→俺は全てを【パリイ】する 〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜

書籍版→俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ 1 (アース・スターノベル)