乙女ゲームのハードモードで生きています(スペースオペラ)

11月 22, 2020

掲載サイト:小説家になろう  

物語導入部~

『銀河の王子様』は、2038年発売の乙女ゲームだ。
ヒロインは1,700年後の宇宙を舞台に、様々なキャラクターと恋をする。
そんな夢を見た遙か未来の少年は、次第に現実との繋がりを確信していった。

これが通常版のお花畑展開であれば、彼も笑って過ごしただろう。
だが移植版のハードモードが進行中らしく、これから星間大戦が勃発する。
首星壊滅の未来を知る彼は、宇宙要塞に乗り込むべく、士官学校に進学した。

~ここまで

ハルト・ヒイラギ

ディーテ王国の首星ディロスにある王立魔法学院の中等部三年生。

乙女ゲーム『銀河の王子様』の中ではモブキャラの一人。

前世の知識から悪役令嬢の実家である公爵家が行った陰謀を破壊した事で一変、物語の主役に躍り出る。

タクラーム公爵家が設置していた『全生徒の魔力固定時、力を1割ずつ吸収して、自家の令嬢に上積みさせる装置』を利用して魔力値9万1150と圧倒的な数値を誇る。

ジギタリス・タクラーム

タクラーム公爵家のいわゆる悪役令嬢。

タクラーム公爵家が設置していた装置で魔力を蓄え、王太孫に嫁ぐ予定が、ハルトのせいで台無しになる。

ユーナ・タカミヤ

『銀河の王子様』のヒロイン。

殆ど王族並の魔力2万6138を誇る。

物語のヒロインらしく、母親は男爵令嬢でしかないが、何れ明らかになる正体不明の父親は第三王子である。

コレット

ユーナの親友。

魔力は、公爵の基準に近い魔力2万2050と非常に高い。

フィリーネ・カルネウス

総人口400億のディーテ王国において、僅か14家しか無い侯爵家の一つ、カルネウス侯爵の孫娘。

複雑な家庭環境を持ち、三女ドローテアと一騎打ち中。

『銀河の王子様』の中では、ヒロインのライバルキャラの一人。

ヨーゼフ・カーマン博士

『精霊結晶』を開発した会社の社長。

若き天才。

セラフィーナ

ハルトの持つ『精霊結晶』の名前。

自ら考え、行動することができる。

マルセリノ・サリナス准将

敵側のイケメンキャラで、遺伝子操作されたハイスペックな能力と王族級の魔力を併せ持つ、移動要塞の運行者の一人。

軍人としては冷徹で、味方を犠牲にする事も厭わず、効率的に戦果を生み出す。

開戦理由を作る部隊の一員として、アラジン船団を追い立てる重要な役回りを担った。

登場人物

乙女ゲームのハードモードで生きていますは、タイトルからは想像もつかないほどしっかりとした設定のスペースオペラでした。

通常こういった作品においては、地理や星などの位置関係は適当なのですが、しょっぱなから下記のような星系図が出てくることから緻密な設定の端緒が伺えると思います。

王国軍編成図

物語はどちらかというと淡々と進むのですが、艦隊戦における上官や敵艦とのやり取りなどは論理的で感心させられます。(個別行動を取る際に命令違反とならないように誘導するとか、戦闘時に立て続けに指示を出すシーンなどが凄い。)

 独自の設定にもとづいた説明と文章量が多く読み応えたっぷりで全38話の作品とはとても思えません。(通常のなろう作品よりもライトノベルよりの文章量なので多少読みがたくはあります。設定や説明が多い作品はあまり好きではないのですが、この作品のように独自の設定であるならばそこまで苦にはならなかったです。自分が嫌いなのはあちこちで使い古された内容でありながら、しつこく、分かり切った説明を繰り返す作品です。

政治においても、魔力数値を基準にしているせいか、より論理的な判断基準において動いていきます。

正直話数(全38話)のわりには文章量がかなり多く、他のなろう小説のように頭を空っぽにして楽しめる作品ではありません。

しかし、独自の設定に基づいた世界観は魅力的で、昨今の追放、婚約破棄に溢れた小説の中ではかなり新鮮でした。

良かった点

緻密な設定

戦闘時のマニアックな言葉遣い、やり取り

悪かった点

盛り上がりにかける

設定や主人公ばかりで、他のキャラクターの存在感が薄い。

おすすめ度 ★★★★☆

なろうで読む→乙女ゲームのハードモードで生きています