勇者のふくろの復讐劇~巻き込まれ異世界召喚・復讐物~

12月 8, 2020

物語導入部~

異世界の勇者召喚に巻き込まれた龍司。世界転移の際に女神から加護を貰うが、それは《勇者のふくろ》という名の荷物持ちをさせる為にだった。転移先の城の人間たちによって理不尽な虐待にあい、龍司は決意する。この世界を壊してやる、人間たちを滅ぼしてやる、必ず女神に復讐をしてやる、と。これは巻き込まれた一般人が一つの世界を滅ぼすまでの物語。

~ここまで

最近色々な小説を読んできて気づいたことがありました。

それは、自分は結構救いようのない話に惹かれるということです。

感想やレビューは書いていませんが、【序】偽聖女として私を処刑したこの世界を、救おうと思うはずがないを読んで非常に心惹かれるところがありました。(全くもって救いようのないストーリーなので読む前はご注意を!

ざまぁ系にしても、ざまぁされる原因となった事柄をより細かく、より悲惨に、より陰鬱に読者が怒りを覚えるくらいにリアルに描かれている作品に興味を覚えます。実際そのほうが物語のカタルシスは大きく、名作といわれる作品はそういった読んだり見ていて嫌な期間が長いものです。終わり良ければ総て良しということですね。)

ちょうどテンプレ作品にも飽きてきていたので、救いのない話を探して見つけたのがこの勇者のふくろの復讐劇~巻き込まれ異世界召喚・復讐物~になります。

少々世界に復讐すると決めるには主人公の動機付けが弱い気もしますが、容赦が全くない、最後までブレない主人公の行動は気持ちのよいものがありました。

主人公は勇者の召喚に巻き込まれた形ですので無双などはしません

チートは持っていますが、最後まで表に立たず裏方に徹します。

貨幣価値を貶めることなどで貨幣経済を崩壊させる、追い詰められた民衆心理を操る、そういったいわば搦め手で徐々に国を追い詰めていく様はなかなか納得のいくものでした。

欲を言えば崩壊する寸前の世界がその後どうなったのかとか、女神がどうなったのか(どうしたのか?)とか知りたいことも多々ありますが、多少物足りないくらいで終わるほうが余韻というか後に引かれる感じでいいのかもしれません。

良かった点

最後までブレずに鮮やかな復讐劇を達成したこと

悪かった点

登場人物が記号でしかなかった。これは名前もほとんど与えられないことからわざとやっていると思います。

おすすめ度 ★★★★☆

なろうで読む→勇者のふくろの復讐劇~巻き込まれ異世界召喚・復讐物~