婚約者との関係改善をあきらめて距離をおいたら、それまで塩対応だった婚約者が何かと絡んでくるようになりました

12月 8, 2020

掲載サイト:小説家になろう・アルファポリス 作者:雨野六月

物語導入部~

「ビアトリスは実家の力で強引に俺の婚約者におさまったんだ。俺は最初から不本意だった」
王太子アーネストがそう吹聴しているのを知ってしまい、公爵令嬢ビアトリスは彼との関係改善をあきらめて、距離を置くことを決意する。「そういえば私は今までアーネスト様にかまけてばかりで、他の方々とあまり交流してこなかったわね。もったいないことをしたものだわ」。気持ちを切り替え、美貌の辺境伯令息や気のいい友人たちと学院生活を楽しむようになるビアトリス。ところが今まで塩対応だったアーネストの方が、なぜか積極的にビアトリスに絡んでくるようになり――?!

書籍化企画進行中

~ここまで

ビアトリス・ウォルトン

ウォルトン家の公爵令嬢で本作主人公。

月の光のようなプラチナブロンドと菫色の瞳の持ち主で、可憐で、愛らしい容貌をしている。

王太子であるアーネストの婚約者。

アーネストのせいで周りから色々と誤解されている。

アルフォンス・ウォルトン公爵

ビアトリスの父。

アーネスト

元は第二王子だったが、第一王子クリフォードが病死したために王太子となる。

ビアトリスの婚約者。

金の巻き毛に青い瞳の少年で、王家の特徴を色濃く受け継ぐ、絵に描いたような王子様。

人当たりが良く人気者だが、なぜかビアトリスには冷たい。

アメリア王妃

アーネストの母。

メリウェザー辺境伯家のカイン

目の覚めるような赤毛の青年。

すらりとした長身に、精悍で整った顔立ち。瞳は髪と同じ燃えるような赤。

最近になって辺境伯家に引き取られて、学院に編入してきた一匹狼。

マーガレット・フェラーズ伯爵令嬢

ビアトリスの友人。

周りの評判にかかわらずビアトリスに友好的に接してくれる数少ない一人。

シャーロット・ベンディックス伯爵令嬢

ビアトリスの友人の一人。

ビアトリスに友好的に接してくれる数少ないクラスメイトの一人。

チャールズ・フェラーズ

クマのような巨漢。

マーガレットの兄

マリア・アドラー

ストロベリーブロンドの小柄な美少女。

アーネストが選んだ副会長で平民。

ビアトリスに対して敵意を抱いており、何かと当たりが強い。

シリル・パーマー

宰相の息子で、いつもアーネストと首位争いをしている秀才。

苦労人でビアトリスに対してもちゃんと挨拶をしてくるなど、生徒会メンバーではまとも。

ウィリアム・ウェッジ

大柄で筋肉質な青年。

マリアに恋心を抱いており、そのせいかビアトリスを良く思っていない。

登場人物

最近なろうでは婚約破棄もの・追放ものの量産型ともいえる作品が氾濫しています。

婚約破棄後の行動に色々バリエーションはありますが、主人公がハッピーエンドになるのも、婚約破棄した相手がざまぁされるのも分かり切っているのでお腹一杯という読者も多いのではないでしょうか?

どの作品もいかに主人公がひどい目に合うか婚約破棄した相手がいかにざまぁされるかを楽しむかを重点に置いていて、いかにそれ以降に変わった要素を入れても蛇足感がぬぐえません。

どうしてそう感じるのかふと思ったのですが、婚約破棄した相手側が全く掘り下げられていない全く共感が持てないという点に尽きると思います。

多くの作品では婚約破棄した相手(王子やヒロイン?他)は、ひたすらに考えなしの屑に描かれることが多いです。

なぜそうなったのかの理由が全く共感できなかったり特に理由もなくクズに描かれている、など「またこのパターンか」と萎えてしまいます。

その点今回紹介する「婚約者との関係改善をあきらめて距離をおいたら、それまで塩対応だった婚約者が何かと絡んでくるようになりました」は、婚約破棄にいたる過程をじっくり描いている作品で、量産型の婚約破棄ものに飽き飽きしていた自分にとっては非常に新鮮でした。

王太子であるアーネスト、ヒロイン?であるマリアの行動は表面上とにかく酷く、腹立たしいものですが、しっかりと内面を描いていることでただの悪役にはとどまらない人間味を感じられます。

また群衆の愚かさも描かれています。

人気者の王太子であるアーネストを妄信、噂だけをもとにビアトリスを悪く言う周りの人間たち。

それがある機会をきっかけに、手のひら返しでアーネストをあしざまに噂するようになるのは、今の世の中を皮肉っているようにも感じます。

分かりやすい悪役がざまぁされるのは確かに爽快ですが、主人公だけでなく相手側も考えさせられるような作品は貴重で個人的には評価が高いです。

良かった点

主人公のビアトリスだけでなく、王太子であるアーネスト、ヒロイン?であるマリアの心理描写が新鮮。

悪かった点

特になし

おすすめ度★★★★★

なろうで読む→婚約者との関係改善をあきらめて距離をおいたら、それまで塩対応だった婚約者が何かと絡んでくるようになりました