冤罪で社会から追放されたおっさん、死に場所を求めてS級ダンジョンに入ったら『全ダンジョン来館1億人』記念でカンスト通りこして無敵化。~誰かオレを殺してくれ! そこのラスボス頼むよ!~

掲載サイト:小説家になろう 作者:羽間こやた

物語導入部~

 オレは痴漢冤罪で社会的に追放され、妻にも見捨てられた。
 もう生きていても仕方ない。自殺するため、樹海にあるS級ダンジョンへと向かう。
 第1階層にいるドラゴンに食われて死ぬためだ。

 ところが『全ダンジョン来館1億人』記念の特典で、全ステータス∞にされてしまう。
 ドラゴンに食われるため口に飛び込んだら、貫通して殺してしまう。ラスボスの殲滅魔法を喜んで受けたの  に、かすり傷さえ負えない。

 どうして、こうなった? 頼む、誰かオレを殺してくれ。
 次のダンジョンこそは──!

 これは死に場所を求めてさ迷い、行く先々で無双しまくってしまう、そんな気の毒(?)なおっさんの物語で ある。

~ここまで

登場人物

今回紹介する「冤罪で社会から追放されたおっさん、死に場所を求めてS級ダンジョンに入ったら『全ダンジョン来館1億人』記念でカンスト通りこして無敵化。~誰かオレを殺してくれ! そこのラスボス頼むよ!~」。

控えめにいっても最高でした。

久しぶりに腹の底から笑える作品で、ギャグやコメディ要素が多い作品がもっと増えてくれないかと思えたものです。

大体、俺TUEEEとか無双なんてのは真面目にやっても最近マンネリすぎて面白くないんですよね。

そもそもほとんどの作品において、主人公の強さはギャグみたいなものなので、それを真面目に

「今のがファイアボールだと!!」とか

「絶対に壊れないはずの〇〇が!!」とか

皆が口を開けてボケーっと見ている・・・みたいな描写とか

ありきたりすぎて目新しさも何もないんですよ。

それが1回、2回くらいならまだ許せるんですが、それが何回も何回も起きると「はい、はい、またこのパターンね」みたいに読み飛ばしたくなります。

その点この作品は、主人公無双に違いはないんですが、思い切りギャグに振っていてしかもセンスが良い

主人公に気がづいて魔物が逃げ出すとか、

主人公がにらむだけで魔物がピタッととまるとか

以下抜粋~

 ふと火牛ファイヤ・カウが《突進》発動の構えを見せる。

 すかさずオレは、汐里たちの後ろから火牛ファイヤ・カウを睨んだ。

 ひたすら睨んだ。《突進》を使ったら、一族郎党を皆殺しにするぞ、という気持ちで睨んだ。

 火牛ファイヤ・カウが怯んで、《突進》を解除する。

~ここまで。

とこんな感じで、緊張感のない戦いではありますが、常に笑いを忘れない展開を届けてくれます。

主人公がオッサンというのも新鮮で良い!

このオッサン、痴漢冤罪で人生を台無しにされたせいで「痴漢」という言葉が禁句となっています。

以下抜粋~

「そうだ。オレは痴漢冤罪だ。いいか、覚えておけ。これからはどんなときも忘れるな。結婚する日も、孫ができた日も、肺がんで死ぬときも忘れるな。このオレが痴漢冤罪だったことを。1秒でも忘れたら、お前の家に行くからな。分かったか?」

~ここまで

その他多数の人間の扱いが非常に軽く、無慈悲なのもいいですね。

悪党なんかは魔法一つで全滅させますし、逃げた人間は地の底まで追っていきます。

ヒロイン候補がうざいと腹パン、遠くに放り投げる、敵のど真ん中で眠いからとベッドを出して寝だす

上げていくときりがないですが、笑える展開が目白押しです。

良かった点

無双をしっかりとギャグに昇華している。

悪かった点

特になし

おすすめ度★★★★☆

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