転生したら悪役令嬢になりました。婚約破棄のイベント、早く来い

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物語導入部~

小さな国アルディナ、そこで外交官の娘として生まれたリウム=グリーディはアルディナの第一王子の婚約者として、そして外交官として日々を過ごしていた。
ある日前世の記憶を取り戻したリウムは自分がとあるゲームの悪役令嬢として生まれ変わった事を知る。
リウムは主人公である妹のプルムに婚約者の王子を奪われ、国を追い出される立場。
それを思い出した事で、自分がやってもいない妹への嫌がらせで責められていたこと、他国では評価される外交の成果が国内ではなぜか評価されないことの理由を知ったリウム。
……アルディナには、ゲーム補正が働いている。
自分が何をしようとも、アルディナの中ではゲーム通り悪役にされてしまうことに気が付いた彼女の胸に湧きあがったのは歓喜だった。

「婚約者がいるから、身分の差があるから、アルディナの令嬢として生きる責任があるから。
そんな風に諦めていた恋が叶いそうなので、身分差のせいで思いを伝えられずにいた両想いの執事と共に国を出たいと思います」

たとえ自分が国を出たことで、今まで守っていたアルディナに危機が迫っても、敵意を向けてくる人達に愛を向け続けることはできない。
リウムが追放され、プルムが主人公として王子と結ばれるゲームストーリーは終わりを告げる。
この先の未来は定まってはいない。

追放された悪役令嬢の、ゲームには描かれないストーリー後の物語。

~ここまで

なろうで量産されている婚約破棄ものの一つではありますが、世界の強制力というのに重きを置いているのがポイントでしょうか。

こういった婚約破棄ものの悪役令嬢役は、いわれのない罪状で破棄されるのが定番ではあります。(しかし、いつから定番になったのでしょうか。ゲームの世界ではヒロインは誰からも好かれるような好人物のはずですが、たいていの作品でヒロインがクズで腹黒になっているのは不思議でしょうがない。

この作品もいわゆる定番、テンプレートに沿った形にはなるのですが、ここで出てくるのが世界の強制力となります。

他の作品ではゲームの主人公であるヒロインが暗躍して悪役令嬢を追い詰めるのですが、この作品ではゲーム通りに進まないといけない強制力が主人公のリウム以外にかかっているというのが珍しい。

例えば、主人公は幼いころから外交で成果を上げているのですが、なぜかそれは乙女ゲームの主人公であるプリムのおかげであると思い込んでしまう。

「君が生きていられたのもリウム様が奴隷の扱いの改善を発案したからだ。プルム様に感謝しろよ」

という風に明らかにおかしいことを、皆が疑問に思わない異常な世界というのが斬新で、不当に虐げられるのにはある程度納得のできる理由でしたね。(ざまぁするために意味もなく不当な扱いをするよりはましかと)

そういった設定ですので敵対する登場人物はほぼ操り人形ですから、主人公であるリウムとゲームのヒロインであるプルムの対決というのがより一層際立っていたのかなと思えます。

ここまでの設定は良かったのですが、最終的な敵役の事情というか精神構造がまさしく、癇癪を起している子供といったのが非常に興ざめでした。

自分の思い通りにならないからそちらが悪だとか、理屈にもならない理屈を述べ立てる最終対決は狙ってやったかもしれませんが失笑ものでした。

良かった点

主人公が不遇である理由がゲームの強制力だったこと

悪かった点

敵役が小学生にも劣る精神構造だったこと

おすすめ度★★☆☆☆

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