追放された聖女は、捨てられた森で訳アリ美青年を拾う~今の生活が楽しいので、迎えに来られても帰りたくありません!~

12月 8, 2020

掲載サイト:小説家になろう 作者:別所 燈

物語導入部~

 リアは九歳のとき、十二歳になる姉プリシラについて神殿に行く。そこで、姉妹ともども聖女と認定されてしまう。
 この国ではひと家庭で二人以上聖女認定された場合、一人を差し出さなければならない。両親は聡明で美しく魔法を使えるプリシラを手放すのが嫌で、迷わず妹のリアを差し出した。

 神殿に召し上げられたリアは聖女候補として厳しい修行を積み、六年後晴れて聖女となる。神殿の聖女の中でも、最も強い神聖力をもつリアは、神託により王太子の婚約者となった。
 リアは金髪で美しく優しい王太子に淡い恋心を抱く。しかし、順風満帆に見えた将来に陰りが生じはじめた。

 
 アリエデ王国の最北にある黒の森で魔物が大量発生したのだ。リアはこの国の聖女として討伐隊に参加しなければならない。王都と愛しい王太子に別れを告げ討伐隊とともに旅立った。
 そして二年にわたる戦いののち、魔物の封印をなしとげ、王都に凱旋するはずだった。

 だが王都に帰ったリアを待ち受けていたのは同僚聖女と戦友のうらぎり。
 王太子との婚約もいつの間にか破棄されていて、新たに姉のプリシラが護国聖女の名を冠し、王太子の婚約者におさまっていた。

 魔物討伐を長引かせた責をおわされ、役立たずの聖女として国を追放されたリアは、西側の隣国との緩衝地帯である惑い森へ捨てられる。そこにたくさんの魔物が巣食っていて……。
 森をさまよううちに彼女は、魔獣に襲われた瀕死の金髪美青年を拾う。

~ここまで

リア

ガーフィールド伯爵家の次女で主人公。

真の聖女。そのせいか魔力を持たない。

姉と比べて地味で魔力もないことから姉はもちろん両親からも軽んじられる。

プリシア

ガーフィールド伯爵家の長女。

リアと比べると見目麗しく、魔力も持つことから常に贔屓されてきた。

神官長のフリューゲル

聖女並みの高い神聖力はなく、聖女の力を危惧している。

そのためリアに強く当たる。

政治力を使って成り上がった人間。

レオン

まだ若い神官見習い

非情に口が悪いが、アリエデ王国ではリアの唯一の味方といってもいい存在。

ジュスタン・コラール

聖騎士団団長の赤髪の美丈夫。

出世のためにリアを利用する。

カレン

神殿から派遣された聖女の一人。

虚栄心が強く、リアを利用する。

ルードヴィヒ

クラクフ王国の第二王子。

森で瀕死のところをリアに救われる。

主要登場人物

なろうでよくある聖女追放ものの一つですが、非常に完成度の高い作品です。

まず主人公のリアですが、他作品同様考えられないほどひどい目に合って追放されるのですが、その裏側がしっかりと描かれています

そのため、胸糞展開ではありますが、読者としてある程度納得できるようになっています。

まず、このアリエデ王国では護国聖女という存在があるのですが、それが形骸化していて神殿すらほとんど信じていない、お飾りの存在ということが語られます。

ある人間は自分の存在を脅かす聖女を疎み、ある人間は自らの出世のために主人公を利用する、ある人間は主人公の立場をうらやんで・・・すべてが自分たちのため、主人公のリアを偽聖女として追放したほうが都合が良かったからです。

それもこれも聖女信仰が形骸化した結果なのですが、そういった人間たち等しく報いを受けていく様はここ最近の作品の中では非常に読みごたえがありました。

聖女を追放した結果、国に異変が徐々に表れてゆき、リアの断罪にかかわった人間が次々に報いを受けていく様がじっくり、過不足なく描かれており、序盤の胸糞展開を吹き飛ばしてくれます

この作者さんは、読者が求めている点がしっかり分かっているなと感心させられました。

追放・ざまぁ系作品で重要なポイントは、

いかに理不尽でも主人公が虐げられる原因が読者にとって納得できること

過不足なくざまぁされることです。フィクションなのですから、変に現実的な理由を持ってきて温いざまぁをするなどもってのほかです!

本当に久しぶりに納得できるレベルのざまぁ作品でした(すっきりしないざまぁ作品なんかストレスでしかない!

良かった点

主人公が虐げられる理由がある程度納得できたこと

ざまぁが過不足なくなされていること

悪かった点

特になし

おすすめ度★★★★☆

なろうで読む→追放された聖女は、捨てられた森で訳アリ美青年を拾う~今の生活が楽しいので、迎えに来られても帰りたくありません!~